2019年05月23日 FileMaker 18 プラットフォーム登場

FileMaker 18 プラットフォームが発表されました。

今回のバージョンアップは、製品群の変更ならびに拡張子変更などはなく、機能向上および廃止された機能の追加といった基本的に年一度のバージョンアップです。

「FileMaker 18 プラットフォームの開発者向けの新機能」として

FileMaker Pro Advanced 向け新機能

1. データインポート用の新しいユーザインターフェース

新しい [フィールドデータのインポート順] ダイアログボックスで、インポートしたソースデータをより簡単に FileMaker フィールドにマッピングできるようになりました。先行入力機能により、ドラッグ & ドロップよりもさらに効率が向上します。特定のファイルタイプをインポートする際に、カスタム区切り記号を指定できます。

2. 起動時に特定のカスタム App を開く

カスタム App を見つけやすくなりました。FileMaker Pro Advanced を起動するときに、特定のカスタム App を開きます。

3. ファイルバージョンの比較

スクリプトステップ(プレビューリリース機能)を使用して、FileMaker ファイルのコピーを XML として保存します。この XML ファイルを使用すると、ファイルバージョン間の変更点をより簡単に比較できます。

4. ファイルベースのスクリプトステップ

外部データファイルの読み取り、書き込み、および管理を行うスクリプトを作成して、ログファイルを作成したり、カスタム形式でデータをエクスポートしたりできます。多くのファイルベースのプラグインの使用が不要になります。

5. スクリプトエラーログ

自動化されたワークフローをより簡単にデバッグできるようになりました。スクリプトステップ(プレビューリリース機能)を使用して、スクリプトエラーに関する情報をログファイルに書き込みます。

6. While 関数

条件が真の間にロジックを繰り返してから、結果を返します。一部の再帰カスタム関数が不要になります。

7. SetRecursion 関数

再帰と式内部のループの最大繰り返し数を設定します。デフォルトの最大繰り返し数は 50,000 回ですが、この関数を使用して上限回数を変更し、無限に実行される再帰やループを簡単に停止できるようになりました。

8. 新しいセキュリティアクセス管理

新しいアクセス権セットによって、開発者は、ファイルの他の部分への完全アクセス権を付与する必要なしに、アカウントアクセス管理を他のチームメンバーに委任できます。

9. [セキュリティの管理] ダイアログボックス

新しくなった [セキュリティの管理] ダイアログボックスによって、より効率的にカスタム App へのアクセスを管理できます。

10. プラグインセキュリティの機能強化

FileMaker のカスタム App が自動的にプラグインを読み込む前に、そのプラグインが信頼できる作成元によって作成されているかどうかを確認します。開発者は、プラグイン SDK でプラグインにデジタル署名を行えます。署名されていないプラグインを読み込む前に、ユーザに警告を通知します。

11. デフォルトのファイルアクセス保護

他の FileMaker ファイルから自分のカスタム App のデータやスキーマにアクセスできないようにします。新規作成されたファイルでは、[このファイルへの参照の使用に完全アクセス権を要求する] がデフォルトで有効になります。

FileMaker Server 向け新機能

1. 起動復元

ハードウェアまたはソフトウェアがクラッシュした後に、復元ログを使用して FileMaker ファイルを自動的に復元できるようになりました。そのファイルが次に開かれる前の 起動時に FileMaker Server はデータベースエントリを検証します。

2. FileMaker Data API の機能強化

FileMaker ファイルの構造を動的に確認できます。改善された FileMaker Data API は、スクリプト名、レイアウト名、レイアウトスキーマを含む XML メタデータをサポートします。

3. FileMaker Admin API の標準化

新しくなった FileMaker Server の FileMaker Admin API は、OpenAPI 仕様に基づいています。さらに、FileMaker Admin API は標準機能となり、FileMaker Server と FileMaker Cloud for AWS の両方でトライアル機能ではなくなりました。

メモ: FileMaker Server 17 (前バージョン) の FileMaker Admin API のトライアル期間は、2019 年 9 月 27 日までです。
4. FileMaker Server Admin Console の機能強化

FileMaker Server Admin Console の新しい改善点として、CLI(コマンドラインインターフェース) を使用したデフォルトのバックアップ時間の変更、スクリプトスケジュールの成功/失敗の表示、より明確なデータベースステータスの表示、Admin Console が最後に起動した時間の表示などができるようになりました。

5. サーバー監視の機能強化

オープンソースソフトウェアの監視ツールである Zabbix を使用して、サーバーリソースや指標をより簡単に監視できるようになりました。同時に複数のサーバーも監視できます。

6. スペイン語版の FileMaker Server

FileMaker Server のサポートされる言語に、スペイン語が追加されました。

FileMaker Go 向け新機能

1. 起動時に特定のカスタム App を開く

カスタム App を見つけやすくなりました。FileMaker Go の起動時に、特定のカスタム App を開きます。設定するには、モバイルデバイス管理 (MDM) が必要になります。

2. 既存の PDF に追加

FileMaker Go では、スクリプトステップを使用して指定された PDF ファイルにさらにデータを追加できます。

3. iOS App SDK での OAuth 2.0 サポート

サードパーティ認証プロバイダを使用する OAuth 2.0 により、資格情報の管理を簡素化できます。既存の Amazon、Google、または Microsoft Azure アカウントの資格情報を使用して、iOS App SDK を使用して作成されたカスタム App にログインします。

4. バーコードのサポートを拡張

FileMaker Go がサポートするバーコードのタイプに次の 4 つが追加されました:PDF417、ITF-14、Aztec、DataMatrix。

FileMaker Cloud for AWSの新機能

1. ホストにアップロード

[ファイル] > [共有設定] メニュー内のメニュー項目が、[ホストにアップロード] になり、FileMaker Server だけでなく、FileMaker Cloud for AWS にもアップロードできるようになりました。複数のファイルを一度にアップロードできます。さらに、ダイアログボックスの刷新により、ユーザエクスペリエンスが向上しました。

2. プラットフォームと同じ機能

FileMaker Cloud for AWS 1.18 コードベースは、FileMaker 18 プラットフォームのすべての新機能をサポートします。